昨夜、鹿児島港を出港し興奮のさめやらぬ、全乗客が大集合して鏡開きが行われた。乗客の皆様が見守るなか、末永船長、加藤機関長、川上ホテルマネージャー3人により、木製の槌が振り下ろされ、日本酒の樽はめでたく開かれた。 小川クルーズーディレクターから、鏡開きについて徳川家綱の故事の説明もあって、皆、大名重臣になった気分で、振る舞いの升を傾けた。こうした日本的気分にひたれるのも、飛鳥IIクルーズの魅力のひとつだろう。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」