サラーラの近郊に、アルバリード遺跡がある。鉄器時代からの集落で、中世において、乳香の貿易で栄えた。遺跡を発掘すると城壁とか濠とかとともに、中小のモスク跡が出てくる。 イスラムの学校跡も出てきたという。中国のコインも出土しており、遠隔地と交易していたことをうかがわせる。他の遺跡とともに、乳香の土地として、世界遺産に登録されている。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」