古代アレキサンドリアには、図書館を中心に、学術研究所が設けられ、数学者のユークリッドなど多くの研究者を輩出した。図書館の蔵書は50万冊ともいわれ、研究都市としても隆盛をきわめたという。 現在のアレキサンドリア図書館はというと、やはり威容を誇る構えである。海を模したのだろうか、青く映える水の上にそびえている。外壁には、世界各地の原初的な言語がちりばめられていて、まばゆい。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」