2日目の朝、飛鳥IIは午前10時にオークランドを出航しました。たいがいの寄港地が夕方出航なので、「停泊はオーバーナイトだけども朝に出航」というケースは割と珍しいと思います。というわけで今朝はクリスタル・セレニティに別れを告げて、飛鳥IIはひと足先に港を後にしたのでした。 プールデッキでは出港時恒例の「ボン・ヴォヤージ」があり、オークランドから区間乗船されたお客様も加わって出航風景に華を添えていました。船はきのう通った細い水道を再び戻り、「シティ・オブ・セイルズ(帆の街)」の名にふさわしい幾多のヨットに汽笛を鳴らしつつ、沖へと出てゆきました。 晩にはレセプション前のアスカプラザで「セレブレーション カジノ」を盛大に開催。キャプテン以下オフィサーたちがディーラーに扮するなか、一喜一憂するお客様の楽しげな歓声が響いていました。
著者紹介 高橋 敦史 旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。国内温泉旅行から海外のバックパッカー旅行、リゾート、豪華客船などまで経験豊富。写真雑誌『デジタル写真生活』元編集長であり、同誌ではディレクションから撮影・執筆も担当、平易な解説で支持を得る。現在では機内誌や旅行雑誌での海外ルポや編集長業を中心に活動し、温泉宿や旅先写真術、エッセイなどの連載も。また、クルーズ写真家として雑誌『Cruise Traveller』『クルーズ』などへ寄稿、ナショナルジオグラフィック単行本『世界の船旅』に写真提供。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに乗船している。 上智大学文学部新聞学科卒、1972 年東京都生まれ。