シチリア島とイタリア本土の狭い海峡を通り北上すると世界遺産「エオリア諸島」がある。飛鳥IIは、その諸島の最北端にあるストロンボリ島を一周してくれた。直径4kmほど、標高900m余、円錐形の島で、頂上は噴火している。 絶え間なく岩石を噴出し、火砕流は土煙りをあげながら、急斜面を、海に直接落下している。海上からでなければ、このような光景を見ることはできないだろう。まさにクルーズならではの光景で、皆、船長に感謝感謝である。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」