ガウディのもう一つの作品にグエル公園がある。他の作品と同様、一見奇妙なデザインとの感じを受ける。しかし、繰り返し長く見つめていても飽きないことに気づく。さらに、現代において通用するデザインであることにも気づく。 ガウディは、人間のやることは自然という書物に記されている、と言っている。松尾芭蕉も同じことを言っている。自然を尊重することによって、人間は存立するということか。飛鳥IIの皆さんは、公園を興味深げに歩き回る。
著者紹介 小泉 澄夫 1934年生まれ。写真家、日本写真芸術学会会員、世界遺産フォーラム主宰。 「日本人の心」をテーマに風景写真を30年以上撮り続けている。ここ15年は、ヨーロッパ・北米大陸・中国を中心に世界各地の世界遺産の写真撮影や、講演活動、執筆活動を行っている。本フォトエッセイの連載は「2008年オセアニア・グランド・クルーズ」以来の2回目となる。 ■著書 「世界遺産ビジュアルハンドブック」