そんな中、小林和男先生の講演「ロシアの力の裏にあるもの」がハリウッドシアターで行われました。
今回はロシアの原動力の裏に女性と文化の力があったという内容で、後半、ゴルバチョフ大統領とライサ夫人がクーデターで軟禁状態になり、その時に録画したテープを小林先生の奥様が身体に巻きつけてパリまで運んだというエピソードは、とても印象的でした。
午後には、谷岡清先生による美術講座「ルネサンス美術の宝庫フィレンツェ」がハリウッドシアターで開かれました。
明日の寄港地リボルノは、フィレンツェと同じトスカーナ州にある港町です。ここまで来てフィレンツェの美術作品を見ずには帰れないということでこの講座が開かれたわけですが、谷岡先生があまりに詳しく説明して下さるので、講座が終わった頃には、すっかり見てきたつもりになってしまいました。
そして夜にはペーター・ヴェヒター、ヨナーシュ・クレイチー、後藤泉さんによるクラシックコンサートが開かれ、今回はヨハン・シュトラウスⅡ世の「南国の薔薇」から始まり、最後はベートーヴェンのピアノ三重奏第4番「街の歌」からと、素晴らしい選曲と演奏で締めくくっていただきました。