バスで海岸線沿いに幾度かくねくねと進むと、澄んだ青い海に、寄り添う夫婦岩が見えてきた。
やがてバスは相川地区に入り、近代的な町並みが見えはじめたが、坂道を上ると一変し、レンガ塀の通りで、私はあわててバスを降り、佐渡奉行所跡に入る。この辺り江戸時代には、大勢の人々が移り住み、石の階段を上下し会話が弾んでいたことだろう。
しばらく緑の中を歩いて金山にたどり着いた。さっそく坑内に入ると、採掘場は当時の様子が再現され、無数の地下空間が多くの人々の苦労を物語っている。
二見に戻ると、子供たちが神輿と太鼓で町を練り歩き、のどかな集落を楽しませ、3羽のトキも参加して、神社境内の上を飛び交っていた。
17時出港。何艘もの漁船が、大漁旗をなびかせて見送ってくれた。デッキで、沢山の方々が漁船にお返し「ありがとー」と手を振っていた。