地中海に入って寄港地が続いていますが、一昨日発ったチベタビッキアと今朝接岸したバレンシアは飛鳥II初寄港の港です。このあとのジブラルタル、ビルバオ、ハンブルクなどもそう。旅とはまだ見ぬ景色に心動かされること。だから初寄港と聞くと、よりいっそう「どんな街だろう?」という興味が湧いてきます。
バレンシアのクルーズターミナルから旧市街まではシャトルバスで20〜30分でした。徒歩で回れるコンパクトな街です。石造りのセラーノスの塔が旧市街へのひとつの入口。アーチの向こうに覗く建物は控えめながらも要所要所の色遣いが明るく、可愛らしい街だなあと感じます。日本でもお馴染みのバレンシアオレンジや、スペイン料理のパエリアが名物だそう。
カテドラル、元絹織物取引所でゴシック様式の世界遺産ラ・ロンハと見どころを繋いで歩くと、道の奥に中央市場が見えました。場外では花屋やカフェが道いっぱいにテントやパラソルを広げています。人ごみをかき分けて市場に入ると、生ハムやチーズ、魚介や野菜などを売る、活気に満ちた当地の日常風景がありました。