朝の時点で北緯46度。緯度としては日本を越えてサハリンと同じくらいの北方に飛鳥IIはいます。一般には荒れがちで知られるビスケー湾ながら周囲は至って穏やかで、「無事、揺れずに通過できそうです」と小久江キャプテンが言っていました。暖流のお陰で緯度から想像するほどは寒くない……とはいえ、やはりデッキはそこそこの肌寒さ。
あるクルーが「船乗りにとって季節は緯度で変わるもの」と話したように、少し前に常夏の海を旅した我々としては確かに北に上るにつれて季節が逆戻りする印象です。そんな世界一周クルーズだからこそ、イベントや教室は、季節も国も軽々飛び越えるのかもしれません。きょう午後に催されたのは、譚彦彬ゲストシェフによる中国料理教室でした(写真左下)。
そして夕方のメインイベントは「2018年世界一周クルーズ 飛鳥祭り」(同上)。よさこい、阿波おどり、ねぶたと日本の三大祭りを一度に楽しむ飛鳥IIならではのお祭りです。何日も前から有志のお客様たちが船内各所に集って練習を重ねてきただけに、どの踊りも華やかで迫力いっぱい。しばしビスケー湾の涼しさを忘れて、日本の踊りに酔いしれました。