昔から干拓で土地を確保してきたオランダだけに、昨日のツアーガイドさんによれば「アムステルダムも海面より2〜3メートル低い」のだとか。ここアムステルダムの出航が昨夜から今朝に変更となったのは、そんな干拓の国を実感するためでもあります。今朝のハイライトは海と運河を仕切る重要な設備、ロック(閘門)の通過です(写真上)。
珍しいロックが開く様子をひと目見ようと、船首側にはたくさんのお客様が集まりました。飛鳥IIが通ったのは4つあるロックのうち最大の、長さ400メートル、幅49.5メートルのもの。隣では5つ目のロック建造のための工事が進んでいます。アムステルダム中央駅直下のクルーズターミナルからここまで、すべての水路が人の手で掘られたものだそう。
船がロックに収まって10分ほどで注水され、前方の、さっきまで上を車が通っていた橋を兼ねたロックは、何と引き戸のように右にスライドして開きました。出航時、朝焼けの橙色に染まっていたアムステルダムの美しい運河や街(同下2点)は、こうしたロックのお陰で成り立っていたのですね。なかなか体験できない、貴重な社会科見学となりました。