船が赤道を通過するときは「赤道祭」という芝居仕立ての行事が催される習慣があります。17世紀頃からポルトガルやフランスの船で始め、赤道を越える船員に海水をかぶせたり、縛って海水につけたりして洗礼をした習慣があり、これが変化して現在の赤道祭になったといわれています。 現在では海神(ネプチューン)に赤道通過の許可をもらうため、何らかの試練や課題を出され、これを解決して通過許可証を貰うという設定が多いようです。この夜はクイズでした。間違ったオフィサーは遠慮なくペーストを顔に塗られます。 最後は船長以外全員真っ白に塗られ、プールに突き落とされます。船長は全問正解で無事赤道通過証を手にすることができました。 飛鳥IIは漆黒のインド洋を西南西に向け走り続けています。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師