最初は単なる山にしか見えませんでしたが、湾奥へ向かうにつれ、だんだん巨大な氷河の全貌が露わになっていきます。そのうちに中村キャプテンから「今日は氷が少ないので、かなり近付けるかも知れません。」とアナウンスがありました。しかし、氷河に近付けば近付くほど風は冷たくなり、身体が冷えていきます。寒さにじっと耐えていると、やがて太陽が顔を出し、徐々に暖かくなりました。時折氷河の崩落する音が雷鳴のように響き渡ります。通常、氷河の崩落というのは氷河の後退に繋がるわけですが、ここハバード氷河だけは唯一前進を続けているのだそうです。