ジェロニモス修道院は、リスボン大航海時代最大の歴史的遺産でしょう。外観も壮大にして巧緻ですし、内部も金箔を大量に使用して、華やかな荘厳美に満ちています。 バスコ・ダ・ガマの石棺も安置されています。中庭を中心にして55mの回廊が巡っています。修道院を見学したのは、その一部であったのだと気がつきます。ここ中庭に立つと、大航海時代の繁栄に思いをはせずにはおられません。香辛料を中心にした交易は、莫大な富を蓄積しましたが、それは危険な航海を乗り越えての繁栄でしょう。その勇気がまさにここの遺産として残されています。飛鳥IIはその海路を走ってきたのです。 この近くにはべレンの塔、発見のモニュメントがあり、それぞれ歴史と建設動機などが面白く、観光スポットとなっています。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師