日本語は世界でもまれな美しい響きをもつ言葉です。言葉は風土から、そして人々の暮らしから生まれます。自然と共生した稀有の平和文明、縄文から生まれた日本語は、森の民の穏やかなやさしさを映して、心にあたたかく響きます。 その一番の理由は、言葉がすべて母音で終わっていることにあります。そして外的に征服されたことのない日本だから、言葉を失うことがなかった。漢字を中国から学んだ後も、ひらがなを作り、漢字とひらがなの混じった言葉表現を守ってきた。こんな国は日本以外にはあリません。 目からうろこの話でした。詩人である堤さんの話を聞きながら、今の省略言葉の氾濫は、あまり美しい日本語とはいえないのではと思いました。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師