今クルーズの初寄港地であるチャンメイ。過去のアジアクルーズで寄港したことのあるダナンよりもさらに北に位置し、ベトナムの主要観光地のひとつ、古都フエまで日帰りでのアクセスも可能な港です。入港シーンは朝焼けの演出も加わり、靄がかった静謐な風景の中をゆっくりと前進していく時間は、他の何物にも代えがたい優美さに満ちていました。
ベトナムではちょうどテト(旧正月)の期間中。家々の前には国旗が掲げられ、予期せずフエに向かう道中の車窓風景を彩ってくれました。ツアーでは世界文化遺産に登録されている王宮をはじめ寺院や皇帝廟などを訪れましたが、そこは一大観光地。どこも外国人観光客がひしめき、香港以来の人々の賑わいを味わいました。
一日観光を終えて帰船すると、どこから現れたのか岸壁には飛鳥IIと記念撮影に興じる地元の家族連れの姿が。ベトナムの伝統衣装・アオザイ風の衣装に身をまとったクルーズスタッフがボン・ヴォヤージを盛り上げる中、先ほどの家族連れは旧正月のよい思い出が作れただろうかと余計なお節介を内心に留めながら、夕暮れに染まるチャンメイ港を後にしました。