ついに南米大陸に接岸した飛鳥II。大陸最初の寄港地はここ、チリのバルパライソです。スペイン語で「天国の谷」を意味する街には、幾重にも連なる丘にカラフルな建物が密集し、さらにはスプレーで描かれたアートが建物という建物にある、独特な雰囲気を醸し出す世界遺産の港町です。 きょうの筆者は「サンチャゴとバルパライソ1日観光」に出掛けました。荒れ野を開墾したぶどう畑やトウモロコシ畑、オリーブ畑を横目に眺めつつバスで首都サンチャゴへ。宮殿や大聖堂を見たあとは再びバルパライソに戻り、20世紀のチリを代表する詩人パブロ・ネルーダの邸宅などを訪ねました。 赤、青、黄色に緑やピンク。思いつくすべての色を使ったかのような家々の壁は、ガイドさんによれば「かつて寄港する船のペンキを住民が無断拝借して塗っていた」のが始まりだとか。
著者紹介 高橋 敦史 旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。国内温泉旅行から海外のバックパッカー旅行、リゾート、豪華客船などまで経験豊富。写真雑誌『デジタル写真生活』元編集長であり、同誌ではディレクションから撮影・執筆も担当、平易な解説で支持を得る。現在では機内誌や旅行雑誌での海外ルポや編集長業を中心に活動し、温泉宿や旅先写真術、エッセイなどの連載も。また、クルーズ写真家として雑誌『Cruise Traveller』『クルーズ』などへ寄稿、ナショナルジオグラフィック単行本『世界の船旅』に写真提供。2014年ワールドクルーズより飛鳥IIの写真教室講師を務め、以後毎年ロングクルーズに乗船している。 上智大学文学部新聞学科卒、1972 年東京都生まれ。