基隆を出港して北東へ針路を定めた飛鳥IIは、航路図上でちょうど往路のルートと重なり合う位置にありました。南シナ海を中心にぐるっと円を描くように寄港地を巡った今航もいよいよ終盤。円はすでに閉じられ、あとは旅の余韻とともに帰路をたどることになるのでしょう。オープンデッキで浴びる風の冷たさが、南国での日々をいっそう遠い過去に追いやるようです。
午前中にはタップ・フラ・ウクレレ教室の合同発表会が、そしてアペリティフタイムにはコーラス教室のお客様たちがアスカプラザに駆けつけて歓喜の歌を披露するシークレット発表会が行われました。今航は終日航海日が少なく練習時間の確保も難しかったのではと思いますが、担当講師と一丸となってそれぞれ晴れの舞台で有終の美を飾っていました。
飛鳥II就航13周年を祝うバースデーソングの合唱、さらにバースデーケーキにカラフルな風船が舞い降りるサプライズもあり、フォーマルナイトは一段と華やかに。そしてディナーには飛鳥伝統 黒毛和牛フィレ肉のウエリントンをはじめフォアグラ、キャビア、トリュフなどを使用したまさに贅の極みといった料理が並び、この幸福な時間とともに味わい尽くしました。