メキシコのユカタン半島の沖に朝6時半頃到着し、沖合いで地元の観光船に乗り換えてプラヤ デル カルメンに上陸しました。バスで3時間の行程をチチェンイツァ遺跡に向け出発です。 写真は「暦のピラミッド」と呼ばれるエル・カスティージョです。大勢の観光客で溢れていますが、神秘的に撮りたいと思い、人が入らない一瞬を待って撮りました。マヤ文明の象徴となっていますが、マヤ文明そのものは紀元前後から15世紀までメキシコ、グアテマラ、ホンジュラスまでかなり広範囲に広まります。ユカタン半島のチチェンイツァに文明の中心が移ったのは1000年前後です。 天文学に優れたマヤ文明は、この塔に大きなドラマを埋め込みました。春分、秋分の日に、この塔は大きな蛇に覆われるのです。塔の各コーナーは階段状になっているのですが、この陰が左側に見える階段の壁に映ります。地面に面したところに蛇の頭部が作られていて、光の部分と頭部が繋がるのです。この壮大なドラマを見るために大勢の人が集まるそうです。このほかにも競技場、神殿など、たくさんの構築物を見ることが出来ました。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師