払暁5時半に飛鳥IIは、照明に浮かび上がったパナマ運河の間近に迫っていました。予定より30分ほど早く、6時頃閘門に入りました。前のチェンバーの水位が下がり、水位が同じになると水門が開きます。写真はその瞬間です。 そして、そのチェンバーに進み、飛鳥IIが収まると水門が閉じ、水位が一挙に上がっていきます。これだけ大きなスペースに一挙に水を送る装置はどんな仕組みでしょうか。壮大な装置がこの地下には構築されているのです。 それを約100年前に作り上げ、メンテナンスをしながら、現在でも使用できるということにパナマ運河のすごさがあります。この操作を3回繰り返して、ガツン湖のレベルに達します。カリブ海より26m高い水位です。
著者紹介 水島 和實 東北大学卒業。会社員を定年退職後に写真を撮り始め、桜、紅葉、滝などの風景を中心に撮影。2002年世界一周クルーズ、2003年アジアグランドクルーズ、2004年ハワイ・アラスカグランドクルーズ、2005年オセアニアグランドクルーズ、2006年アジアグランドクルーズ、2007年オセアニアグランドクルーズ、2008年世界一周クルーズ、2010年アジアグランドクルーズに「飛鳥II」写真教室講師として乗船。 本フォトエッセイの連載は今回で7回目となる。 ■写真集/ ■その他/ 「滝 永遠との出会い」 「ワンダーフォト」主催 ラビー八重洲写真教室講師