大航海時代に多くのポルトガル人が船出をした古都・リスボンに着きました。港のある川辺にはエンリケ航海王子らの像が連なるモニュメントやベレンの塔など、大航海時代にまつわる見どころが並びます。 午後に参加した半日ツアーでは、それらの観光スポットと、その背後に建つ世界遺産のジェロニモス修道院に足を運びました。修道院の荘厳な礼拝堂はまさに圧巻。ツアーには民俗音楽・ファド鑑賞の夕食がついていて、スチールギターの伴奏にのった哀愁漂うファドの調べもまた素敵でした。 パン、コップ、カステラ、金平糖、おんぶ、カルタ、タバコ……。これらの言葉はみなポルトガル語由来だそうですね。16世紀にポルトガル人が種子島に着いて以来の我々との縁が、きっとここにはあるのでしょう。古風な路面電車が行き交う坂の町は穏やかで、少し懐かしくも思えます。
著者紹介 高橋 敦史 旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。国内温泉旅行から海外のバックパッカー旅行、リゾート、豪華客船などまで経験豊富。写真雑誌『デジタル写真生活』元編集長であり、同誌ではディレクションから撮影・執筆も担当、平易な解説で支持を得る。現在では機内誌や旅行雑誌での海外ルポや編集長業を中心に活動し、温泉宿や旅先写真術、エッセイなどの連載も。また、クルーズ写真家として雑誌『Cruise Traveller』『クルーズ』などへ寄稿、ナショナルジオグラフィック単行本『世界の船旅』に写真提供。2014年ワールドクルーズより飛鳥IIの写真教室講師を務め、以後毎年ロングクルーズに乗船している。 上智大学文学部新聞学科卒、1972 年東京都生まれ。