プーケットへ向け北西へと航行する飛鳥Ⅱは、マラッカ海峡の中でも広い水域へと入ってまいりました。水深も60mと次第に深さを増し、どうやら航海の難所を抜けたようです。 さて気温は29度、湿度は90%。相変わらず蒸し熱さを感じさせる気候が続いております。本日は一日中珍しく雨まじりの天気となりました。いつの間にか“シャワー”または“スコール”といった響きの方が自然な、熱帯モンスーン気候のエリアへと入り、降り注ぐシャワーはしばしの潤いを飛鳥Ⅱと私たち乗客にもたらしてくれました。
著者紹介 篠本 秀人 1957年生まれ。88年から98年まではマイアミをベースに、主にカリブ海のダイビングスポットのレポートを日本の雑誌に紹介。 客船の撮影コーディネートの仕事をきっかけにクルーズの世界へ入り、20年以上にわたってクルーズ専門誌へ記事や写真を掲載するかたわら個展も多数開催している。