昨日ベルゲンを発った飛鳥II、きょうはノルウェーが誇る世界自然遺産・ガイランゲルフィヨルドを通航しました。氷河時代に形作られた断崖絶壁のV字峡谷をゆく、まさに絶景のクルーズです。 フィヨルドは言わば標高1000メートルの山から海面下1000メートルまで一気に崖が落ち込むような地形です。人々は岸辺にかろうじて見つけた猫の額のような土地に家を建てて暮らしているのですが、新緑のこの時期、そうした村々が芝の緑に彩られ、いっそう美しく輝いています。 そして実はきょう5月17日はノルウェーの建国記念日。飛鳥IIも地元のフェリーとすれ違うたびに長音3回の汽笛を交わし、祝いの音色を海と山とに響かせました。
著者紹介 高橋 敦史 旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。国内温泉旅行から海外のバックパッカー旅行、リゾート、豪華客船などまで経験豊富。写真雑誌『デジタル写真生活』元編集長であり、同誌ではディレクションから撮影・執筆も担当、平易な解説で支持を得る。現在では機内誌や旅行雑誌での海外ルポや編集長業を中心に活動し、温泉宿や旅先写真術、エッセイなどの連載も。また、クルーズ写真家として雑誌『Cruise Traveller』『クルーズ』などへ寄稿、ナショナルジオグラフィック単行本『世界の船旅』に写真提供。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに乗船している。 上智大学文学部新聞学科卒、1972 年東京都生まれ。