早朝2時に1時間、船内時計を遅らせ、これでハワイとの時差がなくなった。北東からのうねりが少しあるとのことだが、ずっと平穏な太平洋航海が続いている。気温が27度で湿度が75%なので、さわやかである。 午前9時、左舷側前方にハワイ島のマウナロア山がうっすらと見えてきた。9時15分頃には、久しぶりにイルカの群れが出現した。 バルコニーに出ると、真っ青な海の向こう、水平線上にハワイ島がゆっくりゆっくり立ちあがってくる。船内では、初級太極拳、ラインダンス教室、ククイの実ブレスレット作り教室、飛鳥名物イカ跳ばしタイムがあった。午後もパレオの結び方教室や、5種目の競技を競うアスカカップ、鉤針経験者向け編み物サロン(マーガレットのコサージュ)など、今日も教室や行事が目白押しだが、船旅でしか味わえないこと、バルコニーやビスタラウンジで海をのんびりと眺めることにした。 写真は午後4時過ぎに撮影したハワイ島。右舷前方にはマウイ島のハレアカラ山頂が、島を覆った雲の切れ間から見えた。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員