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フォトエッセイ

Cruise:2013世界一周クルーズ(245)

アトランティス・サブマリン体験ツアー 2

緯度:N 21度 19分

経度:W 157度 52分

天気:くもり

気温:28.5度

速度:0ノット


海域:北太平洋

寄港地:ホノルル

全員が乗り込んでハッチが閉じられると、これから潜水しますという案内とともに静かに動き出す。海洋環境の再活性化を目指して、米国海軍給油艦や韓国漁船、日本設計の構築物、旅客機など様々な人工漁礁が沈められており、潜水艦はそれらの漁礁に寄り集まっているトロピカルフィッシュや、サメ、ウミガメ、カンパチなど様々な海洋生物を見るのである。
次々と現れる大小様々な魚に、艦内の乗客たちは歓声を上げながらカメラのシャッターを切る。潜水深度が増すごとに海水の透明度もさがり、船内は次第に青く暗くなり、写真撮影が難しくなる。「アトランティス・サブマリン」は、34メートルまで潜水した。
魚の撮影に夢中になっていると「これは日本の三菱重工のYSです」という案内係の説明があって、心臓が跳び上がった。YS-11がワイキキ沖に漁礁として沈められた事は情報として知っていたが、その後ハリケーンでどこかに流されてしまい、もう見ることはできないと聞いていたのだ。確かにYS-11のかろうじて原型をとどめている主翼とエンジンが見えて感激。必死に撮影した。最後の寄港地ホノルルで、こんな予想外のことに遭遇できて、2013年の世界一周クルーズは私にとって特別なものとなった。

著者紹介

青木 勝

1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展
に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員

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