日本との時差調整のため早朝2時に時計を1時間遅らせる。昨日、日付変更線を通過して11日が消滅。今日は12日である。11日が誕生日の方は、狐につままれた気分ではなかろうか。21時間もあった日本との時差が今日はたったの2時間。ワープしたような感じだ。飛行機だったら、そんな感慨にふける気分も暇もないのだが、船旅は情緒=旅情に浸る時間がたっぷりある。 午前10時から、ギャラクシーラウンジで同好会発表会が行われた。同好会は、「ハワイアン」「日舞」「浜ジルバ」「社交ダンス」「コーラス」の5つ。「浜ジルバ」とは、横浜に駐留した海軍のアメリカ人から伝えられた、横浜周辺だけで踊られるジルバ。そういうものがあることを初めて知った。これらの同好会以外に、「タップ」「太極拳(写真)」「カンフー教室」の発表会も一緒に行われた。いくつかの同好会に掛け持ちで参加している方も多く、衣裳を変えたり、楽器を用意したりで大忙しであるが、楽しそう。会場は温かい拍手と笑顔、掛け声が絶えなかった。 夜は、柴田三兄弟の津軽三味線2回目のコンサートや、清塚信也ピアノライブなどプロの熟練の技に目や耳でじかに触れて、その凄さに心を揺さぶられる。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員