飛鳥Ⅱはインド洋を南西に向けて航行中である。 午前10時、太極拳教室の2回目に参加しようと、6デッキのクラブ2100に向かった。 9時55分ころ、70人ほどの人が集まって準備運動などをしているとき、左舷側の窓に広がる海の上を何頭ものイルカがジャンプするのが見えた。大きな群れなのか、かなりの広範囲にわたって、勢いよくジャンプするのが見える。 「イルカの群れが見えます」と思わず叫んでいた。みな急いで左舷側の窓に向かったり、外のデッキに出る。イルカの群れは、船の進行方向とは反対側に向かっているので、あっという間に遠ざかって見えなくなった。 写真はかろうじて捉えたイルカ。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員