昨年10月下旬にハリケーンに襲われたニューヨークは、自然災害に弱いことが明らかになった。以前は上陸して内部見学のできた自由の女神や、イントレピッド海上航空宇宙博物館などが被害を受け、残念ながら自由の女神は上陸できないし、イントレピッド海上航空宇宙博物館のスペースシャトルは修復中で見られなかった。 ニューヨーク出港は午後9時。雨のため、午後8時45分からパームコートでボンボヤージが行われた。デッキに出てみると、空が赤紫色に染まり、雲の薄いところと濃い部分で空の色が、青からピンク、赤紫と微妙に違っていて、霧、あるいは薄い雲が、たえず風に流されてゆくのが、幻想的である。 ボストンと同じくバルコニーで雨に濡れながら、ヴェラザノ・ナローズ橋をくぐるまで、晴天だった昨日の入港光景とは全く違う、魅惑的なニューヨークの夜景に見入った。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員