今夜のドレスコードは、久しぶりのフォーマル。5時からの飛鳥Ⅱ船内は着飾った正装の紳士淑女の登場で、豪華な雰囲気になる。 アペリティフ・タイムが今回は11デッキと5デッキの2か所で行われ、正装した浅井船長が11デッキで、3回しか練習していないと弁解しながらも、社交ダンスの輪に加わって、軽快なステップを披露した。 豪華な正餐のあとは、バイロン・ジョンストン コンサート。イギリス出身の若きソロギタリスト、バイロン・ジョンストンは、6本の弦とネック、ボディー、ギターのすべてを楽器として演奏する。 その個性的なテクニックは、楽器に疎い私としては、かつて目にした日本の津軽三味線のあの激しい弾き方に匹敵するとしかいいようがない。 特に得意とするスペインのフラメンコの曲の演奏は、激しく華麗で情熱的。フォーマルナイトにふさわしい素晴らしさで私たちを魅了した。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員