レユニオンをまったく知らない私たちは、「火山と火山でできた月面のような大地を見る」というこのツアーに、「火山なら日本にもあるし、月面みたいな場所もあちこちにあるよね」と、あまり期待していなかったので、ツアーは嬉しい驚きの連続となった。 牛の鼻展望台からさらに40分ほど奥地に入ったところで、いきなり視界が広がると、そこは別世界。溶岩と火山灰で峡谷が埋まったばかり、といった感じの生々しい月面大地(写真)が広がっている。私たちはその中央に見える一直線の道路(穴だらけ)を、ゆっくり慎重に走って、山の向こうにある火山展望台に行き、小さな噴火口の見える雄大な景色を眺めた。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員