今日のドレスコードはフォーマル。 午後4時を過ぎるころから、天候の悪化で船が少し揺れ出した。こうでないと船旅らしくないという方もいらっしゃるが、エレベーターで出会った方は、「めいっぱいおしゃれしようと張り切っていたのに、なんだか船酔いしそうなので、いま、レセプションでお薬をもらって飲んだところなんです」「それなら、もう大丈夫ですよ」 乗船して最初のフォーマルでは、「キャプテンズ・ウェルカム・パーティー」がおこなわれる。 正装して会場の6デッキ、ギャラクシーラウンジに向かうと、右舷側の入り口には浅井キャプテンが出迎えて、記念写真撮影に応じてくれる。晴れがましい瞬間である。 会場内では、シャンパンやカクテルが配られる。アルコールが飲めない私は、ノンアルコールのカクテルを受けとる。グラスのふちにレモンを添えた、色鮮やかな緑の液体。恐る恐る飲んだら、おいしかった。
著者紹介 青木 勝 1944年生まれ。東京工芸大学卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社を経てフリーに。70年、日本航空嘱託契約カメラマンとして飛行機を撮りはじめる。航空雑誌、カメラ雑誌などに、飛行機写真を連載、写真展開催などで飛行機の魅力を広め、独自の飛行機写真の確立と発展 に努める。「2000年 世界一周クルーズ」、「2004年 南極・南米ワールドクルーズ」、「2009年 世界一周クルーズ」に乗船。(社)日本写真家協会会員、(社)日本旅行作家協会会員