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飛鳥Ⅱ

2024/6/11(火)

雨のち晴れのパナマ運河

  • 緯度:N 9度 6分
  • 経度:W 79度 41分
  • 天気:曇り
  • 気温:27.0 度
  • 速力:4.8 ノット
  • 海域:-
  • 寄港地:パナマ運河通航

きょうは世界一周クルーズのハイライトのひとつ、パナマ運河の通航です。朝7時45分ごろに「飛鳥Ⅱ」はガツンロックに取り付きました(写真上)。ロックとは日本語でいう閘門(こうもん)で、水を堰き止めて階段状にすることで高さの違う水面を行き来する仕組みです。ガツンロックは3段の閘門で内陸のガツン湖へ繋がっています。

カリブ海と太平洋を結ぶ海上交通の要衝だけに貨物船やタンカー、自動車運搬船など、前も後ろもたくさんの船。「飛鳥Ⅱ」の両サイドには小さな銀色の電気機関車が繋げられ、運河の幅ぎりぎりの船体を中央に保っています(同左下)。ずっと昔に運河の名前だけは習ったけれど、やはり百聞は一見にしかず。実に貴重で面白い社会科見学だと感じます。

パナマ運河の通航は一日がかり。最初のロックでは急な大雨で「きゃー!」という声とともに屋根の下に駆け込んだりもしましたが、それも含めて愉快な思い出。ガツン湖や狭い切り通しのゲイラードカットを過ぎ、下りのロックに入る頃には晴れ間も覗くようになりました。アメリカ橋をくぐって午後6時ごろにはバルボア沖に無事到着。給油のために投錨しました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。
2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。