photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

南半球の星空観察会

  • 緯度:S 3度 19分
  • 経度:E 150度 33分
  • 天気:晴れ
  • 気温:31.0 度
  • 速力:17.6 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

赤道通過から一夜明け、パプアニューギニアのニューアイルランド島を左舷側に眺めながらの航海となった本日。細長く伸びる島によって東寄りの風が遮られ、穏やかな波とともに過ごす一日となりました。午前中に催された海洋生物のレクチャーは満員御礼。クジラやイルカの生態や見分け方などの話に、お客様は熱心に聞き入っていました。

夕方にはニューブリテン島の東端にあるラバウル付近へ。プロムナードデッキでウォーキングに励んでいたお客様もいっとき足を止め、やさしいオレンジ色に包まれた島の近景を写真に収めていました。ラバウルは太平洋戦争中に旧日本軍の拠点となった地。「こんなに遠くまでなあ」と隣に居合わせたご夫妻がつぶやく姿が印象的でもありました。

そして太陽が海に沈んだあとに現れたのは満天の星空でした。22時30分から急遽行われた星空観察会には、夜分にもかかわらずたいへん多くのお客様がお集まりに。雲や月明かりのない絶好の「星見日和」で、小川ホテルマネージャーの解説のもと、南十字星をはじめとする南半球ならではの星空を存分に満喫したのでした。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。