photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

ソロモン諸島の穏やかな朝

  • 緯度:S 7度 38分
  • 経度:E 156度 50分
  • 天気:曇り
  • 気温:28.0 度
  • 速力:17.5 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

夜明け前まで降り荒んでいた雨は止み、朝目覚めると見違えるような穏やかな風景が広がっていました。船内放送によると9時過ぎにはコロンバンガラ島の南側にあるブラケット海峡を航行し、のちの第35代アメリカ大統領、ジョン・F・ケネディが戦時中に流れ着いたというケネディ島(おそらく写真下の島)を左舷側に見て針路を北に取るとのことでした。

目前の島々からは人の営みも感じられ、風に乗って運ばれてくる木の香りに忘れかけていた陸への恋しさがふと蘇ることも。本日は太陽が真上に昇り影がなくなる日でもありましたが、日中の太陽は雲に隠れたまま。それでも前日の予報では完全に雨だったそうで、副船長いわく「めちゃくちゃ運がいい」とのこと。これ以上の高望みは無粋というものでしょう。

深夜に時刻改定を行ったため、最大4時間あった日本との時差もついに2時間に。気候は変わらず南国の盛りですが、船内イベントは徐々に旅のまとめへと向かっています。マリナーズクラブでは浅野先生による歌の個人レッスンの真っ最中。ピアノと歌の個人レッスンに取り組むお客様による発表会が25日に決定したそうで、練習にも一段と熱が入っているようでした。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。