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飛鳥Ⅱ

2025/5/13(火)

圧巻のフラメンコギター

  • 緯度:N 37度 05分
  • 経度:W 1度 18分
  • 天気:曇り
  • 気温:19.6 度
  • 速力:18.2 ノット
  • 海域:地中海
  • 寄港地:終日航海日

昨夕にバルセロナを出港した「飛鳥Ⅱ」は、踵を返して地中海を西進しています。航路は北寄り。右舷側の割と近いところに、やや霞みながらもスペインの陸地が見えています。昨日たっぷり観光したこともあってか、きょうの船内はいつもより少しだけ静かな雰囲気。コンパスルームでは大作手芸「刺繍のかばん作り教室」があり、黙々と針を動かすお客様の姿が印象的でした。

もちろん、ゴルフや社交ダンス、コントラクトブリッジといった「いつもの教室」も変わらずあって、それぞれに和気あいあい。ロングクルーズならではの「非日常が日常になる」とは、こんなことを指すのでしょう。そして、日中をそんな風に穏やかに過ごした上でも、夜はとびきり華やかなのが「飛鳥Ⅱ」。今宵は沖仁さんの「フラメンコギターコンサート 第一夜」です。

クラシックやジャズ、ポップス、邦楽などジャンルを超えて活躍する沖仁さんが、フラメンコの歌い手でギター奏者の石塚隆充さん、ダンサーの奥濱春彦さんをメンバーに迎えた豪華な舞台。定番の名曲はもちろんのこと、井上陽水『リバーサイドホテル』のフラメンコアレンジなどもあり、まさに「聴き惚れた」と言うべき圧巻の一幕でした。客席からの拍手喝采がいつにも増して大きく聞こえました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。