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飛鳥Ⅱ

2024/4/16(火)

黄昏の洋上で催された赤道通過祭

  • 緯度:N 2度 1分
  • 経度:E 89度 13分
  • 天気:晴れ
  • 気温:31.0度
  • 速力:16.4ノット
  • 海域:インド洋
  • 寄港地:終日航海日

船は広いインド洋を順調に南西方向へと走り続けていて、きょう明日にでも赤道を通過するとのこと。正確な通過日時はお客様向けのクイズにもなっていて、答え合わせを楽しみにしている方も多いでしょう。そんな今日、午前中は功刀(くぬぎ)正行先生による講演「海の色が教えてくれる海洋環境」がありました(写真右下)。

海の青さは水のきれいさと密接な関係があり、本当にきれいで深い海は黒色に近づくそうです。「黒潮という名も、昔の人がよく観察していた証拠です」と先生。いま周囲に広がるインド洋はかなり濃い群青色。夕方、その美しい大海原に太陽が沈みゆくなかで、11デッキのプールサイドで「赤道通過祭」が行われました。

昔から船が赤道を通過する際には道化芝居をするのが習わしです。「飛鳥Ⅱ」でも海神・ネプチューンに通行許可をもらうユニークな寸劇をキャプテンや機関長も含めたクルーが演じてくれました。プール上の勝負に勝って思わずガッツポーズをしたのは吉田匠吾チーフパーサー(左下、写真中央)。楽しくて親しみに満ちた雰囲気も、「飛鳥Ⅱ」の魅力です。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。
2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。