photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

ソロモン海の洋上生活

  • 緯度:S 9度 31分
  • 経度:E 152度 13分
  • 天気:晴れ
  • 気温:31.0 度
  • 速力:17.8 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

まるでパプアニューギニアの群島のような雲の群れがぷかぷかと空に漂うソロモン海の朝。日中はこのまま南下を続け、パプアニューギニアの南東部に位置するルイジアード諸島近海へと進みます。日没頃にはソロモン海とサンゴ海とを結ぶ海上ルートであるジョマード水道を通過予定とのこと。サンゴ海はオーストラリアに接する海域。ケアンズまでもう少しです。

筆者の一日の活動は映画プロデューサー・増田久雄さんの講演から始まりました。テーマは生前に深い親交があった石原裕次郎氏。昭和の大スターの知られざる一面をひもとく語りに、お客様も食い入るように聞き入っていました。午後には日本茶のティータイム、夜にはウクレレ奏者・名渡山遼さんのラウンジコンサートと、足繁くパームコートに通う一日となりました。

午前中にはイルカが出現したとの情報も。筆者は残念ながら居合わすことができなかったのですが、実際にご覧になったり、写真に収めたりしたお客様もいらっしゃったのではないかと思います。夕方にはクジラ出現のアナウンスがあり、急いでオープンデッキへ向かいましたが、それも空振り。気まぐれな海の生物との出合いはそう簡単ではないようです。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。