photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

タスマン海の夕虹

  • 緯度:S 43度 16分
  • 経度:E 162度 57分
  • 天気:曇り
  • 気温:16.0 度
  • 速力:14.8 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

深夜2時に4回目の時刻改正を行い、日本との時差は4時間。これで時差は最大となり、日本から最も遠く離れた地点に近づいていることを意味しています。最高気温は15度の予想。オセアニアがこれほど冷え込むとは予想外でしたが、現在の南緯43度というのは単純比較すれば北海道の緯度と同じですから、いつまでも南国気分でいるほうが間違いなのかもしれません。

ホテルマネージャーによる熱いレクチャーが好評だったラグビー教室も本日で最終回。ニュージーランドといえばラグビー、そしてニュージーランド代表といえばそう、ハカです。マオリ族のハカグループ・HIWAによる民族舞踊ショーは今航ならでは。ひとつひとつの動作には意味があり、ハカを舞うことは古から受け継がれた民族の誇りそのものなのだと感銘を受けました。

今夜はさらにビッグイベントが。日没間際、東の空に突如巨大な虹が現れたのです!船内放送を聞きつけてお客様もクルーも、「寒い寒い」と言いながら一斉にオープンデッキへ。虹はすぐに消えてしまいましたが、筆者は運よく写真に収めることができました。シャッターチャンスをものにした躍動感をお伝えするために、あえて水平線の傾き補正をせずにお届けします。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。