photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

陽光に祝福されたミルフォードサウンド

  • 緯度:S 44度 46分
  • 経度:E 167度 22分
  • 天気:晴れ
  • 気温:18.0 度
  • 速力:13.8 ノット
  • 海域:太平洋
  • 寄港地:終日航海日

いよいよ「飛鳥Ⅱ」はニュージーランドへ。午前中にはミルフォードサウンド、午後にはトンプソンサウンドとダウトフルサウンドを続けて通峡しました。サウンドとは川沿いの谷に海水が入り込んだ入江のこと。ただし地質学上は氷食谷を起源とするフィヨルドに分類されることから、周辺一帯はフィヨルドランド国立公園として世界遺産の一部に登録されているそうです。

ミルフォードサウンドといえば2日に1回は雨が降ると言われる地域。それがどうでしょう、本日は水先案内人が驚くほどのいい天気に。夕方の虹は晴れという観天望気がありますが、いま思えばまさにその通りの結果となりました。朝日が差し込む入江へとゆっくり進入していくシーンは、まるで新たな旅の訪れを思わせるような高揚感に包まれていました。

12デッキでは祝祭的な雰囲気に華を添える、HIWAのマオリパフォーマンスも。イルカも2度ほど出現し、さらにはオットセイも見られました。下に掲載した写真の中央付近、岩場の上に小さく(本当に小さく)寝そべっているのがお分かりでしょうか?眼前に広がるすべての光景に心躍る、オセアニアクルーズのハイライトにふさわしい絶景日和となりました。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。