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飛鳥Ⅱ

2025/4/13(日)

船内を彩る音楽家

  • 緯度:S 3度 54分
  • 経度:E 80度 31分
  • 天気:曇り
  • 気温:31.5 度
  • 速力:15.2 ノット
  • 海域:インド洋
  • 寄港地:終日航海日

昨年の2024年世界一周クルーズに続いて2度目の乗船になる、クラシックギター奏者の岡野雅一さん。今航もすでに何度か、夜のパームコートで優しい調べを聴かせてくれました。きょうの出番は珍しく日中です。「ティータイムなので穏やかなBGMとして」、とジブリの名曲の数々をチョイス。「ふだんよりトークは少なめに、優雅で穏やかなひとときを……」とのことでした。

とはいえ、お茶のついでではなく「これを聴きに来た」というお客様でいっぱいだったのも、また事実。優しい人柄が滲む穏やかな語り口も人気ゆえ、「トークも面白いから、もっと喋っていいよ」という声もお客様の間から聞こえてきました。きょうはなぜこの曲を演奏するのかといった、岡野さんが心を込めて選んだ理由が伝わるから、なおさら一曲一曲が染み入るのでしょう。

海は相変わらず群青色で、「飛鳥II」は順調に航海を続けています。そして夜には、ふだんから船内各所・各イベントの演奏でお馴染みのアスカオーケストラがギャラクシーラウンジでの晴れ舞台。「イン・ザ・ジャジー・ムード」と題した往年の名曲のオンパレードは、メンバーそれぞれの見せ場もしっかり用意されている、心温まるステージでした。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。