photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/4/27(日)

アフリカ音楽と瞬く星空

  • 緯度:S 25度 41分
  • 経度:E 14度 28分
  • 天気:
  • 気温:17.0 度
  • 速力:14.4 ノット
  • 海域:南大西洋
  • 寄港地:終日航海日

きょうは朝目覚めた時からずっと、「飛鳥Ⅱ」は深い霧の中を航行しています。時折かすかに明るい光が霧の向こうに差してきたり、プール付近の12デッキから見上げると赤い線が2本引かれた「二引き」の煙突の上だけに、わずかに青空が見えていたり……。それでも海は至って穏やかで、不思議で幻想的な海の上を、船は滑るように進んでいます。

西アフリカ沖の大西洋を北上しているいま、船内はアフリカの雰囲気に満ちています。アフリカンダンスクラスやズンバ教室、「ASUKAサファリランド」と名付けられたプールサイドでのミニゲームなどもありました。晩のコンサートは「飛鳥Ⅱ」のために結成されたアフリカ楽器奏者グループ「アフリカ・ユナイト」による『African Night』が圧巻の演奏。

ケニアの太鼓・ンゴマを操る大西匡哉さん、西アフリカの弦楽器コラ奏者のカラモさんとキネブチチヒロさん。力強くリズミカルな太鼓と、思った以上に繊細で澄んだ音色のコラによる“東西アフリカコラボ”に魅了されました。終演後には一日中立ち込めていた霧が急に晴れ、ササキユウタさんによる3回目の星空観察会も無事開催。アフリカ沿岸の星空を、皆で見上げて楽しみました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。