photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/5/3(土)

西アフリカ沖での楽しみは

  • 緯度:S 2度 11分
  • 経度:W 11度 57分
  • 天気:晴れ
  • 気温:28.4 度
  • 速力:18.3 ノット
  • 海域:南大西洋
  • 寄港地:終日航海日

朝8時50分、キャプテンの定時の放送で「南十字星ともきょうでお別れ、『飛鳥Ⅱ』は北半球へと戻ります」とのアナウンスがありました。この旅に出て1カ月、ずいぶん遠くへ来たものだなあと改めて思います。北半球へと「帰ってきた」とはいえ、ここは地球の反対側。そんな中でも日本らしさを忘れずにいられるのも、日本船である「飛鳥Ⅱ」の魅力です。

お客様が毎日楽しんでいらっしゃる和の要素といえば、毎日必ずある和食メニューやほぼ2日に一度のペースで提供される和食ディナー、そして忘れてはいけない、12デッキ・グランドスパ(大浴場)の露天風呂。日本国内の旅館にもさまざまに素敵な湯船がありますが、世界を旅して、世界のどこでも海が一望……という露天風呂に入れるのは、まさに『飛鳥Ⅱ』のお客様の特権でしょう。

午後にはベイビーブーの5人による船上の歌声喫茶的イベントや、三遊亭圓丸師匠の落語会もありました。遠くに来たなあという感慨は同時に望郷の思いも生みますが、こうした催しこそ、想いに応えるエンターテイメントに違いありません。そして土曜夜の恒例、ざっくばらんなトークイベント「しゃべらナイト」にはゴルフ教室・新井敬子先生が登場、満員御礼の大盛況でした。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。