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飛鳥Ⅱ

2025/5/10(土)

ジブラルタル海峡

  • 緯度:N 35度 54分
  • 経度:W 6度 21分
  • 天気:晴れ
  • 気温:19.3 度
  • 速力:16.7 ノット
  • 海域:大西洋
  • 寄港地:終日航海日

きょうも滑らかにゆらめく凪の海を行く「飛鳥Ⅱ」。午前中には脳科学者・茂木健一郎さんによる3回目の講演『人はどうしたら幸せになれるのか』がありました。世界35カ国・31言語に翻訳された著書『IKIGAI(生きがい)』をベースにしての講演です。今を楽しみ、小さな幸せを喜び、調和を重んじ、自らの気持ちを解き放つ時間を持つ……って、つまりは今の世界一周クルーズがまさにそれ。

そんな幸せと生きがいを生む「飛鳥Ⅱ」の世界一周クルーズ、きょうはそのひとつのハイライト、ジブラルタル海峡の通航です。午後1時から3時ごろにかけて、たくさんの貨物船やタンカーが行き交う狭い海峡を抜けました。右舷側にはアフリカ大陸、左舷側にはヨーロッパ。その両方がひとつの画角に収まるとあって、前方デッキにはカメラやスマホを構えた多くのお客様。

左舷側の陸地はスペインですが、切り立つ岩山がそびえる岬の先端だけはイギリスのもの。いわゆる英領ジブラルタルで、ここが世界の戦略的な要衝であることも実感します。無事に海峡を抜けて地中海に入ると、夕日の方角が右舷船尾になりました。カメラを構えていると、なんと皆様お待ち兼ねのグリーンフラッシュが! 太陽が沈み切る瞬間、一瞬だけ緑色に輝く姿を収めることができました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。