photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/6/13(金)

大人の社会科見学

  • 緯度:N 9度 6分
  • 経度:W 79度 41分
  • 天気:曇り
  • 気温:28.0 度
  • 速力:4.3
  • 海域:-
  • 寄港地:パナマ運河通航

きょうは2025年世界一周クルーズのハイライトのひとつ、パナマ運河の通航です。昨日の副船長による「パナマ運河よもやま話」で教わった通り、全長約80キロの運河を大西洋から太平洋へ、1日がかりで通ります。途中にはロックと呼ばれる閘門があり、3段上って内陸の湖に出て、その先では1段、2段と合計ふたつのロックを過ぎて太平洋に至ります。

朝6時ごろに入り口にあたるクリストバルの街を過ぎ、7時半ごろには最初の閘門「ガツンロック」が見えてきました。11デッキ、12デッキの前方にたくさんのお客様が集まって、かつてどなたも学校の教科書で習ったはずのパナマ運河を見つめます。ロックに船が入って注水されて水位が上がり、次のロックへ。向かい側には逆行きの船。あちらのクルーが手を振ってくれています。

両舷に繋がれた小さな銀色の機関車も必見。ワイヤーで「飛鳥Ⅱ」を左右から引っ張って、船体がぶつからないよう運河の中央に維持します。その先、湖の岸辺には野生のワニがいたり、掘削された狭い航路を通ったり、晴れ間が急に大雨に変わったり……。変化に富んだ運河の景色を楽しんで、予定よりもやや早い午後4時半、「飛鳥Ⅱ」は懐かしの太平洋に戻ってきました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。