photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/5/21(水)

魅惑のセーヌ川下り

  • 緯度:N 49度 29分
  • 経度:W 0度 54分
  • 天気:晴れ
  • 気温:17.0 度
  • 速力:8.9 ノット
  • 海域:セーヌ川
  • 寄港地:ルーアン

昨晩オーバーナイトの停泊をした「飛鳥Ⅱ」。出港は朝10時なので、筆者は、朝いちばんに対岸の公園までウォーキング兼撮影に出掛け、戻ってからゆっくりと船内11デッキのリドカフェで朝食を取りました。散策中には何組かの「飛鳥Ⅱ」のお客様にも出会い、「あのあたりの景色がよかったですよ」「船を撮るならこの岸辺」などと情報交換をさせていただきました。

さて、朝の出港であることからも分かる通り、きょうのメインイベントは「セーヌ川下り」です。キャプテンの放送によれば、くねるセーヌ川を行くこと7時間、河口に着くのは17時ごろとのこと。いざ出港すると、最初だけはルーアンの工業地帯がしばらく続きます。首都パリまでそう遠くない場所ゆえに、一大産業拠点でもあることも伺えます。

とはいえ30分も下ると、あとはずっと田園地帯。豊かな緑と瀟洒な家並み、教会、そして放牧地……。それらが折々に現れては過ぎ去っていく、まさにフランスの田舎の魅力が詰まった魅惑の景観でした。河畔の家から手を振ってくれる人もいます。まるで「飛鳥Ⅱ」が急にリバークルーズ船になったかのような、終始美しい眺めに抱かれた、楽しい一日となりました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。