photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/5/31(土)

大西洋横断8日目

  • 緯度:N 42度 22分
  • 経度:W 65度 21分
  • 天気:
  • 気温:14.0 度
  • 速力:17.4
  • 海域:大西洋
  • 寄港地:終日航海日

広い大西洋を「飛鳥Ⅱ」は今回、イギリスのティルベリーからアメリカ東海岸のボストンまで、中8日をかけて航海しています。きょうはその最後、ボストン入港を明日に控えた終日航海日です。船内ではまとまった時間があるからこそ楽しめる教室や講演が人気のようで、そのうちふたつをご紹介してみましょう。まずひとつ目は、「英国ニードルワーク教室」です。

先生は、赤いフレームの眼鏡もお洒落な一力夕紀(いちりき ゆき)さん。格子目のある布地をキャンバスにして、各色の毛糸を設計図通りにクロスステッチで刺していくと、愛らしい絵柄ができあがります。やり直しもしやすく誰でも簡単ながらも奥深い、イギリス伝統の手芸です。おしゃべりしながらできるというのも終日航海日にもふさわしく、和気あいあいの雰囲気がまた素敵。

夕方には通常の社交ダンス教室・中級に代えて講演「ダンスレクチャー」が。山本章平先生・小森弘子先生が壇上に立ち、貴重な過去の動画や音源など、ダンスの歴史を丁寧に教えてくれました。お客様も真剣そのもの。知らなかったこと、気づいたことがある度に、大きくうなづいていらっしゃいます。そして夜は春風亭柳之助師匠の落語会。たくさん笑って、明日はいよいよボストンです。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。