photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/6/6(金)

カリブ海をゆく船で

  • 緯度:N 29度 37分
  • 経度:W 76度 23分
  • 天気:曇り
  • 気温:28.0 度
  • 速力:16.9
  • 海域:大西洋
  • 寄港地:終日航海日

ニューヨーク以降、雰囲気ががらりと変わった「飛鳥Ⅱ」の船内。きょうも目先の変わった新たな催しが続いています。午前中のハリウッドシアターでは、ここまで航海してきたアメリカ東海岸やカリブ海を発祥とする貝殻アート「セーラーズバレンタイン」の講演がありました。船乗りたちの贈り物、と訳される伝統工芸の来歴を、講師の飯室はつえ先生が楽しく教えてくれました。

曰く、セーラーズバレンタインは羅針盤に由来する八角形のフレーム内に、色とりどりの天然の貝殻を敷き詰めるもの。明日以後に、実際に作る教室があるそうです。解説ビデオも本格的で、ナレーションと音楽は、飯室先生が以前に「飛鳥Ⅱ」船内でご一緒したミュージシャンのつのだ☆ひろさんが担当。午後も各種教室が続いたうえに、夕食前にはニューヨークで仕入れたマグロの解体ショーも……。

たっぷり船内生活を満喫できた、きょう一日。仕上げは石原慎之助さんによる「マリンバDE世界一周! 〜飛鳥Ⅱ特別編〜」。何本ものマレットを駆使し、全幅2.7メートルもあるマリンバで奏でる音は、カリブの海で聞くのにふさわしい、やさしく心地よい音色です。世界一周クルーズにちなんで各国各地の曲を演奏してくれたのも、ますます心に残るステージでした。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。