photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

2025/6/15(日)

動物たちの楽園

  • 緯度:N 9度 58分
  • 経度:W 84度 50分
  • 天気:晴れ
  • 気温:28.0 度
  • 速力:12.8
  • 海域:-
  • 寄港地:プンタナレス

今朝早く、夜明け間もない6時前にはコスタリカ・プンタレナスの陸地が見えてきました。延々と細長く続く砂州に緑と低い家並みが混ざる静かな海辺の町で、クルーズ船の桟橋は、その砂浜から直角方向へ沖へと伸びています。「飛鳥Ⅱ」は定刻6時半には入船左舷付けで着岸。あたりが明るくなっていくにつれて日差しも南国のそれとなり、町の姿をはっきりと映し出しました。

コスタリカはネイチャーツーリズムの発祥国として有名です。その豊かな自然を体感すべく、きょうの筆者は寄港地観光ツアー「タルコレス川ボート遊覧(午前)」に参加しました。約30名のお客様とともに乗ったボートは所要1時間半のジャングルクルーズ。冒頭からたくさんの鳥や愛らしい亀などが出迎えます。そして注目すべきは何よりもワニ。

体長4メートルにもなるアメリカワニが写真の近さ。思わず「すごい!」とシャッターを切ります。大きな口を開けたまま動きません。のんびりひなたぼっこでしょうか。ほかにも、さまざまな色のイグアナやトカゲの類、かわいい猿なども……。突然スコールが降り出すとガイドさんが言いました。「みなさん、熱帯雨林へようこそ」。雨はすぐに止み、川の上には白雲浮かぶ青い空が広がっていました。

高橋 敦史

著者紹介/高橋 敦史

1972年生まれ。東京都出身。
旅行媒体を主とするフリーランスの編集ディレクター・紀行作家・フォトグラファー。クルーズ写真家として各媒体での撮影・執筆を担当するほか、旅のジャンルは温泉旅行からバックパッカー旅、リゾートなどまで経験豊富。2014年世界一周クルーズより「飛鳥Ⅱ」の写真教室講師・フォトエッセイ担当を務め、以後ロングクルーズに度々乗船している。