飛鳥Ⅱ
2026/1/23(金)
2026年アジアグランドクルーズ(13)
夕風に舞う郷愁のハンカチ
- 緯度:N 14度 35分
- 経度:E 120度 58分
- 天気:晴れ
- 気温:28.0 度
- 速力:14.3
- 海域:-
- 寄港地:マニラ

夜明けとともにマニラ港へ入港した「飛鳥Ⅱ」。すっかり顔なじみになったお客様と船首からの景色を眺めていると、どこからか威勢のいいドラムの音。岸壁を覗き込むと、着岸前から打楽器演奏とダンスによる歓迎のアトラクションが開始されていました。眠気を吹き飛ばす歓待ぶりに基隆での入港風景を思い出し、「これもアジアの多様性か」と妙に納得した朝でした。
本日筆者が同行したのは、城壁に囲まれた歴史地区「イントラムロス」の半日ツアー。サンチャゴ要塞やマニラ大聖堂などスペイン統治時代の面影を残す名所を巡り、マニラの歴史の片鱗に触れました。バス規制により地区内は徒歩移動となりましたが、市井の人々との距離感の近さから、かえって路地裏に息づくアジアらしさを肌で感じるよい機会となりました。
出港間際、陽気な音楽に合わせてデッキで体を揺らしていたのはフィリピン人の乗組員たち。普段はセイルアウェイ・パーティーに顔を出すことはありませんが、本日ばかりは彼らが主役です。国旗や赤いハンカチを振るその明るい表情には離岸とともに一抹の寂寥感が入り混じり、暮れなずむマニラを背に飛鳥 IIは次の寄港地へと旅立つのでした。



著者紹介/永島 岳志
1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019・2025年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。