photo essayフォトエッセイ

飛鳥Ⅱ

北緯4度の海を、さらに南へ

  • 緯度:N 03度 48分
  • 経度:E 106度 16分
  • 天気:晴れ
  • 気温:26.5 度
  • 速力:15.7
  • 海域:リアウ諸島付近
  • 寄港地:終日航海日

シンガポールは北緯約1度に位置し、赤道からの距離はわずか137kmほど。朝の船内放送によると、現在の「飛鳥Ⅱ」は北緯4度まで南下を続け、計算上はすでに南半球のシンボルといえる南十字星を見ることができる海域に入っているとのことでした。ただ、南中高度が低く観測の難しさが予想されるため、果たしてチャンスに恵まれるか、続報を楽しみに待つことにしましょう。

「ブリッジがあるから早くお昼にしましょう」。すれ違いざまに聞こえた会話に、船上で出会ったお仲間同士なのだろうと笑みを浮かべつつ、筆者の足は囲碁教室へ。林子淵先生は明日のシンガポールで下船するため、本日が最後の教室となります。優しい語り口で親しまれた先生との別れを惜しみつつ、バトンを受け取る久保秀夫先生にも期待が高まります。

続いてハリウッドシアターでは、昨夜の舞台が記憶に新しい新潮劇院のワークショップへ。俳優による実演を交え、京劇の様式や衣装などの基本知識をわかりやすく解説してくれました。最後には三本締めならぬ「三笑」で明るく幕を閉じると、ずっと興味津々だったのでしょう、終了とともに衣装を間近で見ようと多くのお客様が壇下に駆け寄っていったのでした。

永島 岳志

著者紹介/永島 岳志

1980年、埼玉県生まれ。石川県金沢市在住。
システム会社勤務後、アジア放浪を経て写真雑誌の編集者へ転身。その後、ユーラシア〜アフリカ大陸のバックパッカー周遊、北米大陸自転車横断を経て帰国。2014年からはフリーランスとして編集業とともにカメラマンとしても活動する。
2018・2019・2025年に「飛鳥Ⅱ」の海外クルーズにてフォトエッセイ&写真教室を担当。